【じとずの視点03】ホットケーキの記憶


jitozu_hotcake
あれは確か小学校の2年生頃だったと思う
友達の家で遊んでいた時のことです。

三時のおやつに、紅茶とホットケーキを出してくれました。

どうやら友達のおうちは、とても品があり、お育ちもよかったようで、
紅茶はソーサー付きで匙と角砂糖がのり、
ホットケーキには、ナイフとフォークがついてきました。

祖父母に育てられたぼくには、なかなか縁のないシチュエーション。

緊張しながらダイニングテーブルにつき、友人の方をうかがいながら、
見よう見まねで、紅茶をすすりました。

つづいて、友人の後を追うように
ホットケーキにシロップをかけて
ナイフとフォークをぎこちなく持って。

すると、友達のお母さんが、
クスクスと笑ったんです。

なんで笑われてるのか、すぐには分からなかったけど。

『ステーキみたいに食べるのね』

固まった。
なんだか、すごく恥ずかしかった。
耳が熱くなるのが分かった。

それは、ホットケーキの切り方のことで、
普通は、十字にナイフを入れて、(時計でいうと12→6、9→3のように)
4つ切りにして食べるんですね。

そんなことを全く知らない僕は、
端から、平行に口に入りやすい大きさに切って食べたのです。

友達のお母さんの笑い方は、決して馬鹿にしたようなモノではなくて、
微笑ましくとらえている笑い方だったのだけど、
それでも、十分、きまりが悪かった。

それ以来、ホットケーキを食べる時は、決まって思い出してしまう。

これ、俗にいうトラウマっていうやつですかね。

それでも、結構イイ思い出だと、今では思えます。

ちなみに、大人になった今でも、よくホットケーキを食べますが、

お茶は、マグカップにどぼどぼと入れ、
ホットケーキは、大皿に小さく焼かれたケーキが積まれていき、小皿にとって食べる

…のが、わが家のスタイルです。