青森

宮崎駿もインスピされた明治建築 名勝『盛美苑』

ちなみに名勝とは…

めい しょう 0【名勝】
①景色のよい土地。「天下の━」
②文化財保護法で,風致景観がすぐれ我が国にとって芸術上または観賞上価値の高いものとして文部科学大臣が指定した地。→特別名勝
〈大辞林 第三版〉

とのことです。

青森県平川市にこの名勝のひとつがあり、見学に行ってみました。

和だけの時代に限りなく洋を取り入れた建築

今見ると、バランスが秀逸。






ちょっと間違えたら、ダサくなりそうにも見えますが、すごく不思議な世界観。
逆にオリジナリティを感じてしまうモダンさがある。

現在の感覚を持ってしても、十分住みたいと思うほど、不変的なモダンさを感じてしまいました。

当時、ガラスも相当、高価なモノだったはず…とか、
いろいろ創造してしまう楽しみもあります。


よ〜く見ると障子が『蜘蛛の巣』柄だったり、
飾りが茄子だったり。
モダンです!

 

驚きの漆塗りトイレット

こんな和式トイレみたことがない。
モダンに見えてくる。
それより、これに用を足せるのか疑問。
出なそう…。

お風呂にいたっては檜で、デザインも素敵なのだが、もちろん湯沸かし器なんてない時代なのだから、外で沸かしたお湯をいちいち運んでいた様子。
おしゃれも大変です。

台所のシンクも漆塗り

金属や大理石のシンクなんてなかったのでしょう。けど、漆という選択肢を選ぶ辺りが日本的なのかもしれません。
汁物の器に使っていたわけですから、それなら水場にも。という発想なのでしょうか。
面白いです。

撮影禁止の『御宝殿』がある

河面冬山という人が創った日本最大の蒔絵で飾られた御宝殿があります。

それはまばゆいという言葉が似合うほどの金色で装飾されていて、700年前に彫られた黄金の大日如来像を見ることができます。

離れにあるし、外の建築物や庭園のニュアンスとものすごく違うモノだから、なんだかいけないモノを見てしまったような気持ちになってしまいました。

確かに建築物は、当時は破格の豪華さで建てられたのだろうと想像できるのですが、豪華さのベクトルが違っている気がするのです。

やはり、金色が引っかかるのかも知れません。
とはいえ、この驚きの御宝殿の絵は品があります。必見です。

撮影禁止のため、写真はありません。
が、下記ホームページで見ることができます。

ハヤオさんはアリエッティで

この不思議な空気感を『借りぐらしのアリエッティ』で使われたようです。

全く知らないで行ったので、
なんだかラッキーな気持ちになりました。
ロードショー前だったでしょうから、サイン色紙にはポニョでした…



ZU


御宝殿の蒔絵は高さ6尺・幅7尺(約180cm×210cm)の規模


盛美苑
〒036-0242 青森県平川市猿賀字石林1
0172-57-2020

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