小学生の時にこの本に出会っていたら、
人生が変わっていたかも知れない。
それほど、わくわくする本だと思う。
著者のことばは、すうっと頭に、こころに入ってくる。
文章は、その人柄をとてもあらわすものだと思う。
偽りがなく、透明無色な体験記は、とてもすぅっと入ってくる。
わたしが、星野道夫さんを知ったのは、ずいぶん大人になってからだった。
カレンダー製作のプレゼンのひとつに、星野道夫さんの写真を提案した案件を手がける機会があったのだ。
写真は、自然の中の熊と紅葉の写真だった。
見た事のない大自然とアングル。
どうやったら、この世界が撮れるのか、とても不思議だった。
それは、熊にならないと撮れないような写真だったから。
そんなわけで、最初の接触は、著者の『写真作品』だった。
プロフィールを拝見して、人物に心引かれ、それから書籍へと辿り着いた。
写真も素敵だが、文章も素敵。
さらに人間も素敵。
妖精なのではないかと思えてならない。
こんな人が現代の東京に育ったというのだから、驚くばかりだ。
とにかく、まだ知らない人には、読んでもらいたい1冊です。